耳を千切れば

散文を羅列して置きます。

2005-01-01から1年間の記事一覧

一文殺(其の弐)

好きなあの娘から不幸の手紙 (だけど捨てられません、引き出しの奥に大事にしまってあります。)

一文殺(其の壱)

仙人はリンスを使ってはならない (トリートメントなんて許さないっ)

本棚にびっしり片思い

びっしり詰まった図書館の本棚越しに 僕は毎日君の背中をみてるんだ 君の事なら僕に聞け、僕なら何でも知ってるよ 科学と芸術の本の隙間から 僕は君の裏面をいつも見ている。 知ってるよ、君が月経や妊娠の本、探してるって事も。 あの本と本の隙間だけが僕…

まさかドッペルゲンガー!!

僕が夢見たあの夜に 君はいないって言うのかい!? じゃあさ、僕はあの夜に誰に恋したって言うんだい?? そうか!アレは、ドッペルゲンガー!! まさか、君の??ドッペルゲンガー!! 僕が恋したあの君に 僕はアレから微熱です そう、僕はあの夜に君じゃな…

六本指の手袋のあの娘

六本指の手袋のあの娘 小指の隣のあの指で あの娘が地面に書いた落書きは ちょっぴりヘタクソ子犬の絵 その夜、僕は その絵にそっくりの犬が 月夜の公園で すべり台を滑ってるのを見たんだ。

ハナクーソ

いつの事だったろうか ハナクソを溜めている 瓶に溜めている 外出時も携帯灰皿で溜めている 学生時代も青ペンのキャップの中に入れて 帰宅してからまたキャップから ハナクソをホジリ出すのも楽しかった 別に溜めて何をする訳でもない 鑑賞する訳でも無い た…

大学デビュー

何も出来ない加藤君 貴方は何も出来ない男だったね ボールを投げる姿態も不気味だった ソフトクリームを巻かせたら 手に盛ってきたよね でも オセロや将棋は強かった 対戦する友達がいないみたいだったが そんな加藤君も 大学生になって変わった マンドリン…

夜明け

見くびったテスト範囲 見くびられてたは地理の授業 ほくそ笑むかのごとく 日本列島が横たわる スリランカのコーヒーを飲む チリ人妻がよぎる 嗚呼フィヨルド白夜でフィヨルド 日系三世は何を想う

浮き沈む月

連続している月の弧に 許されざるたる、あの夜を想う 割れて不黄味が顔出した されど大蛇の腹の中 今日は満月 明日は新月

未来のはて

日曜の午前僕はブラッとコンビニに入った。 そこで初恋のあかねちゃんとこの前壊れた新城君を買った。 コンビには何でも揃うのでついつい買いすぎてしまう。二人も買ったらゆうに70kgを超してしまった。 でも須藤君を連れて来てたので助かった。 須藤君は…

少女地獄

目移りする様な色んな少女恋に色を塗るならば 極彩色の恋ばかりだった パンツはいつもびしょ濡れで それが彼女の感情表現 失禁少女は小さく可憐だったブルドーザーで登校し 不良も恐れる学級委員 ブルドーザー少女は巨大で繊細だった強靭な肩を持ち、 レーザ…

誰にだって幸せは語れる

徹夜で飲み明かしたって言うのに友達三人、パチンコ屋の開店に並ぶって言って早朝五時にチャリでパチ屋まで送って行った昨夜麻雀やったってたのにまた賭け事か麻雀一人負けした僕は言うのはもっともだろ?一人早朝帰り道、一人ロックを口ずさみコンビニでツ…

当たって砕けた私の想いとアナタの頭部

アナタへの思いアナタへの想いを込めて丸く黒く重い玉に想いを込めてボーリング大の玉に込めてアナタに投げつけてやりたい丸く黒く重い超重量でさらに棘の付いた棘が五千本くらい付いた冗談のような玉をアナタにアナタに本気で投げる今その準備をしている昔…

僕も機械仕掛けになりたい。

集中力、想像力が足りない。yahooオークションで売ってないかしら?無料ダウンロードできないかしら?世の中まだまだ不便です。 うちの彼女はいつ帰宅するのだろう。お腹が減りました。今晩は何食べよう。 そもそも、食べずに、寝ずに、人間は行動できるよう…

ボジョレヌーボー封印

解禁したなら封印せねば、と思って封印する事にしました。現在いたる所に蔓延る赤に白にのワイン地獄その中から取り合えずボジョレヌーボーだけを完全に封印してきました。群集の慌てふためく顔顔顔、私は摩天楼を眼下に捉えるホテルの一室で静かに騒動を見…

初めての口づけ(その参)*

あの日、がき大将が遠くに旅立った日隣んちの幼なじみが何にも出来なかった日俯くみよちゃんの頬を染めた涙と夕日 さとちゃんのグローブやガンダムのプラモデルまでトラックに積み終わり引っ越し屋さんが吐く煙空に吸い込まれる前に、雲に吸い込まれる前にた…

初めての口づけ(その弐)

図書室の窓際でみよちゃんはため息みよちゃんの好きな人、ガキ大将のさとし君「なんであんな奴に恋したの?」他の皆は言うんだけれど、みよちゃんはまた違う意味で「ふー」ってため息漏らした。 男子は皆、あの日からみよちゃんの事を「さとちゃんを負かした…

初めての口づけ

軽く威張ったガキ大将のきつく閉まった唇を遂に遂に開けたのは同級生のみよちゃんの唇だった その小ぶりで柔らかそうな唇にガキ大将のさとちゃんも頬を赤らめ、「ふぅ」って吐息を吐いた 初めての口づけにガキ大将もイチコロでした初めての口づけはどんな味…

阿弥陀籤から毀れた

夏の宴で繰り広げられる演者よりもギャラリー寄りの恋愛、変愛、奇妙な愛の行方は無理矢理、直進方向期待通りの結末に驚く二人、演者の二人なんか周りに乗せられてなんて言ってはみたもののなにやら裏で牛耳ってたのはなんせ演者の片割れで仕組まれたのだが…

ため息

口からこぼれた、永久歯お主の鉄拳効いたぜよ口ほどにもある、右ストレート程よい口ざわりの左フック口周りのチョコレートを腕で拭いてあたいお主に弟子入りを希望せし口先だけで希望せしよほどの事が無い限りあたいお主を裏切る予定本格的な無法松近場のハ…

恋の唄

どうせ、死ぬ身朽ち果てるのみそれならいっそ汚れ、穢れてしまおう恋の恋の恋の毒でうらららうらら、恋の唄うらららうらら、恋の唄 指の谷間螺子穴埋めよう傍に転がる電動器具で首が首が首が欲しい垂れて流れる、恋の毒がうらららうらら、恋の唄うらららうら…

初めての口づけ(その弐)

図書室の窓際でみよちゃんはため息みよちゃんの好きな人、ガキ大将のさとし君「なんであんな奴に恋したの?」他の皆は言うんだけれど、みよちゃんはまた違う意味で「ふー」ってため息漏らした。 男子は皆、あの日からみよちゃんの事を「さとちゃんを負かした…

初めての口づけ

軽く威張ったガキ大将のきつく閉まった唇を遂に遂に開けたのは同級生のみよちゃんの唇だった その小ぶりで柔らかそうな唇にガキ大将のさとちゃんも頬を赤らめ、「ふぅ」って吐息を吐いた 初めての口づけにガキ大将もイチコロだった初めての口づけはどんな味…

待ち合わせの場所

君と僕との待ち合わせ君は何処に居るのやら?僕しか分からない、待ち合わせ 箱の中隙間の奥お鍋のフタ開けて見たが、君は居ない 二、三日前、届いた手紙君から届いた僕への手紙待ってるから、あの場所で僕しか分からない、待ち合わせ 筒の中空き瓶の底の底本…

宇宙空間で一人

ガーデニングが趣味ですだけど全部、枯れちゃう。灰色のバラ園 仕組まれた運命だけど僕は事故死で、偶然に死んじゃう 結婚観を語った宗教?と疑われた、絶望論と言われた 靴を新しく卸した転んで骨折した、ギブス生活始まった 果樹菜園が好きですだけど全部…

狐色に成るまで

狐色に成るまで炒めといて狐色に成るまで、私と超能力について語り合いましょう。念力、第六感、空中浮遊、超能力。あれは一種の宗教的な、信仰心と言うか、そう言う精神状態ありきの上にしか、成り立たないと思うのよね。効果がある人と無い人は信じた人、…

何かしそうな人

何か大きな事をしそうだね、君はなんて言われた、二十代。大器晩成なんだよ、今に大きな事をする筈だ、君はなんて言われた、四十代。なんか凄い事しそうですねと、言われ何しそう?と、聞いたら空中歩行とか、念力使ったり、他人の心読んだり、毒キノコ食べ…

接吻かわりに円月輪を

円月輪は颯爽と期待通りの軌道を描いたあの娘の首の皮かすめ青空スパッと切り裂いた無言をバックに円月輪僕の手元にひた帰り懐かしむ時間それすら無くて僕とあの娘は同じ断面で未来を固く約束した皮肉骨神経血管血潮そして、笑顔が新婚夫婦の断面からじわり…

ATMでバイトする

僕、バイト始めたんだATMでバイト始めたんだ時間一杯まで精一杯叫んでたんだ 「現金をお受け取り下さい」「現金をお受け取り下さい」「カードを忘れずにお取り下さい」「カードを忘れずにお取り下さい」「暗証番号確認しました」「暗証番号確認しました」…

蓮華の上で母は泣く

魅惑疑惑の雛人形その頂点に君臨せしはあの夫婦小枝の様な口元に鬼才の様な笑み零し眼力いかほど?呪うほど?十二単に杓かざし、蓮華の雛壇飛び回る首を欲せよ、血を浴びよ現世がどれほど憎いのか魅惑疑惑の夫婦雛子が欲しいのか生贄はいらぬか蓮華の雛壇飛…