耳を千切れば

散文を羅列して置きます。

ごめんあそばせ、年上あの人

憧れちゃってた年上あの人

勇気と立場をわきまえず

出してみたんだ、ウェルカムレター

「僕のパーティーに来ませんか?」


憧れちゃってた年上あの人

しっとり可憐な白い身なりで

来てくれたんだ、マイバースデイパーティー

「初めまして、お誕生日おめでとう。」

なんて、透明無垢な声してさ

僕に挨拶してくれたんだ

びっくり驚愕、僕、硬直

外では雷雨が始まったのだが

僕は幸せあの人とおしゃべり

憧れちゃってた年上あの人

帰宅するって行ったんだ

玄関先まで僕は見送り

傘差すあの人見送ってたんだ

あの人最後にヒラッと回って

雨の中で白が綺麗で

もっと綺麗な笑顔を向けて

「ごめんあそばせ。」

なんて、ちょっとふざけて言ってたんだ。


それが最後の年上あの人

直後に落雷直撃してさ

影だけになった年上あの人

「ごめんあそばせ」

取り合えず僕は言ってみた